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ゼポジアの副作用とその対策

ゼポジアによる治療期間中に、体調に異変を感じたり、気になる症状があらわれた場合には、すぐに医師に相談してください。副作用は早期に発見し、早めに適切な治療を行うことで、重症化を防ぐことができます。

徐脈性不整脈

ゼポジアの服用を始めた初期は、心拍数が低下することがあり、失神、めまい、息切れやふらつきがあらわれることがあります。自動車の運転等危険を伴う機械の作業をする際は十分に注意してください。

主な症状

めまい
立ちくらみ
息切れ
脈が遅くなる
脈がとぶ
気を失う  など

対策・対処

服用を始めた初期や増量期間中に症状があらわれた場合は、主治医に連絡してください。

感染症

ゼポジアの服用により血液中のリンパ球数が減少します。そのため、ゼポジアの服用中および服用中止後3ヵ月間は、感染症にかかりやすくなったり、帯状疱疹や口唇ヘルペスなどの感染症があらわれたりする可能性があります。
重症の感染症として、進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあります。

主な症状

頭痛、発熱
鼻水や咳
下痢、腹痛
身体がだるい
尿路感染  など

対策・対処

感染症の症状があらわれた場合は、すぐに主治医に連絡し、受診してください。 主治医の指示に従い、定期的に血液検査を受けてください。
また、感染症予防のために日頃から手洗い・うがいを心がけましょう。

※進行性多巣性白質脳症(PML)

PMLは、多くの人が体内(主に腎臓)に持っている、JCウイルスの活性化によって引き起こされる脳の感染症です。通常は発症しませんが、免疫が低下した状態の場合、まれに発症することがあります。

主な症状

意識の低下・意識の消失
しゃべりにくい・口のもつれ
物忘れ
手足のまひ・手足に力が入りにくい
歩行時のふらつき
動作緩慢(かんまん)
視力障害 など

対策・対処

早い段階でPMLの症状に気づいて早めに適切な治療を行うことで、重症化を防ぐことができます。
PMLが疑われる症状があらわれた場合には、すぐに主治医に連絡し、受診してください。

PML: Progressive Multifocal Leukoencephalopathy
参考: 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル「進行性多巣性白質脳症(PML)」
https://www.pmda.go.jp/files/000252183.pdf(2025年4月閲覧)

黄斑浮腫

目の網膜の中心部である黄斑部がむくむ黄斑浮腫があらわれることがあります。

主な症状

目が見えづらくなった
物がゆがんで見える、つぶれて見える
色の濃淡や明暗がはっきりしない
視力が低下した など

対策・対処

主治医の指示に従い、定期的に眼科で眼底検査を含む眼科検査を受けてください。

眼の症状があらわれた場合は、主治医に相談し、眼科で眼底検査を含む眼科検査を受けてください。

セルフチェックのポイント

眼の症状の早期発見に、アムスラーチャートが用いられます。

1. 目から30cmくらいチェックシートを離します
(眼鏡はかけたまま行ってください)。
 
2. 片目ずつ、格子の中央の黒い点を見つめてください
 
3. 線がゆがむ、中心が見えない、一部が欠けて見えるなど、見え方が
おかしい場合には、すぐに医師に相談してください。
 
参考: 日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発公式サイト アイフレイルチェックリスト
https://www.eye-frail.jp/checklist/tenken/ (2025年4月閲覧)

肝機能障害

ゼポジアの服用中に、肝機能障害が起こることがあります。

主な症状

吐き気、嘔吐
腹痛
疲労
食欲不振
黄疸
褐色尿 など

対策・対処

このような症状があらわれた場合は、主治医に連絡し、受診してください。
主治医の指示に従い、定期的に肝機能検査を受けてください。

その他

上咽頭炎、発疹・蕁麻疹を含む過敏症症状、頭痛、高血圧、末梢性浮腫、肺機能検査値の変化(呼吸量の減少)など

対策・対処

気になる症状があらわれた場合は、主治医に相談してください。

ゼポジア電子添文 2025年3月改訂(第2版)